増患は、必ずしも増収・増益とはならない
保険診療収入は、「延患者数×平均点数」で説明できます。
「増患すれば、経営が良くなるはず」と考えている方も多いと思います。
本当にそうでしょうか?
「増患は、必ずしも増収・増益とはならない」
そのような視点を、医療経営に取り入れることも大切です。
例えば、1日の診療時間が7時間のクリニックがあったとします。
1日90人の患者が来院すれば、1人あたりの診療時間は約4分となります。
その場合、検査などは最小限しか行われず、平均点数が低くなります。
一方で、1日の来院患者が40人であれば、1人あたりの診療時間は約10分となります。
その場合、必要な検査などを十分に行うことができます。
一例ですが、1日の保険診療収入は、次のようになります。
90人×500点=450,000円
40人×1,200点=480,000円
さらに、来院患者が1日40人であれば、受付スタッフが1名少なくても回りますので、1名分の人件費が、そのまま増益となります。
広告宣伝費をかけて集患した新患を、たくさん診療するのか。
継続的に通院してくださる患者を、ゆとりを持って診察するのか。
医療経営にとって、どちらが良いかは考えるまでもありません。
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